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日本語を学ぶハンガリーの学生さん [そのほか]

ここハンガリーでも、日本語を学ぶ学生さんは意外と多い。
いくつかの大学には日本語学科もあるし、プライベートの語学学校にもちゃんと
日本語コースがあったりする。
中には、家庭教師をつけて勉強している人もいるらしい。

『なんで日本語を学ぶことにしたんだろう?』と、単純だけれど、とっても重要な
疑問がフツフツと沸いてくる。
どうやら、彼らの動機は大きく分けて4つあるようだ。

1つめ・・・「日本の歴史や文学に興味があるから」。
これは、かなり優等生な理由。大学の日本語学科に通う学生さんの大半は、
これが理由のように思う。
そんな学生さんと話しをしようものなら、こっちが大変なコトになる。
記憶の引き出しの底の底の、そのまた底の方にしまい込んでしまった、学生
時代に“習ったはず”の日本文学なんかを必死に思い出さないといけない羽目
になるのだ。
森鴎外の「舞姫」の一節を抜き出して、容赦なく質問をぶつけてくる。
『ご、ごめん。随分と前の話しで、もう忘れちゃったよ。』
これではアホな日本人である。お恥ずかしいかぎり。

京都や奈良の歴史的建造物なんかは、やっぱり一番人気だ。日本への留学
のチャンスを掴んだ彼らの行き先は、圧倒的に関西が多い。

2つめ・・・「日本の武道を習っているから」。
合気道、剣道、柔道、居合道など、日本の武道はここハンガリーでもかなり
人気がある。
そんな彼らは、練習のたびに『いち・に・さん・・・・』と数をかぞえ、『エイッ!
ヤァーッ!』と気合いを入れる。そりゃぁ他の日本語だって知りたくなるのだろう。
武道から日本を知る。彼らの方がよっぽど日本人っぽいなぁと思ってしまう。

3つめ・・・「J-POPが好き!」。
何かを始めるにあたって、“好き”に勝る動機は無いように思う。
彼らのJ-POPに関する情報量は、もちろん、私以上だ。
『あゆのDVDがもうすぐ出る』だの『B'zのニューアルバムが出た』だの、それは
もう日本にいるかのごとく、詳しく、そして早い。
彼らの情報源は、もちろんインターネット。お気に入りの歌手の情報は常に
チェックしているらしい。
CDやDVDだって、アマゾンなんかで注文すれば、ドコの国に居ても簡単に
手に入る時代だ。便利になったなぁと、改めて思う。

J-POPフリークは良しとして、中には少々困った学生さんもいるらしい。
“アイドル好き”だ。ドコの国にもいるのねぇと、しみじみ。
「モー娘の○○ちゃんが好き~」なんて言って、彼女らの写真がプリントされた
オリジナルTシャツなんかを着ちゃってくるらしい。
モー娘の○○ちゃんと言われても、よく分からない。

4つめ・・・「アニメおたく、マンガ好き」。
全世界的に大人気の日本のアニメ。ハンガリーでも、もちろんファンは多い。
テレビではハンガリー語の吹き替えでアニメが放送されているし、マンガも
翻訳されて売っている。
それはそれで、日本が世界に誇る偉大なる文化だけれど、ちょっと困ってしまう
こともあるらしい。
例えば、アニメ好きの学生さんにとっての一人称は、“私”ではなく、“僕ちゃん”
だったらしい。しょっぱなの自己紹介の時、いきなり『僕ちゃんは・・・』と始まって、
先生をビックリさせた。
アニメでしか日本語に触れていない彼にとっては、そのアニメ言葉が標準語に
なっているから、ちょっとコワい。

私の友人(日本人)がココで日本語の先生をしていることもあって、彼らの授業に
何度か参加させてもらったことがある。
30数個のアルファベットの組み合わせで成り立っているハンガリー語から
すると、合わせて100個にもなるひらがなとカタカナを覚えるだけでも相当大変
だろう。そんな難解な日本語に果敢にも挑戦している彼らを見ると、心から応援
したくなる。ホントにホントに一生懸命なのだ。
そして、そんな言葉を話す日本人であることが、チョット嬉しく思えたりする。

明日は、日本語を学ぶ女子大学生3人とお出かけすることになった。
彼らが“日本語で”ブダペストを案内してくれるという。これも授業の一環。
私も、『正しい日本語を話さなければ』・・・と、今から少しキンチョー気味。


残念ながらイイ写真がないので、こっちの言葉を学ぶワタシの必需品をご紹介。
このくらいたっぷりのイラスト付きなら、少しはガンバれる気がする。
ハンガリー語とポーランド語の辞書・・・というか、“言葉の絵本”。

<今日のハンガリー語>
 【 Diak 】 ディアーク ・・・ 学生  ※ a の上に ’が付きます。


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